不足する信用余力の補完策 -機械設備の時価評価について-
金融機関においては、既存の取引先について、すでに融資可能な最大限まで融資している場合が多く、不動産担保以外に不足する信用余力の補完策を見いだせていないのが現状です。このようななかで、既存の取引先を改めて評価し、従来では […]
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鑑定や評価業務の現場で得られた知見、専門家の視点、実務に役立つヒントなどを、コラム形式でわかりやすくお届けします。
先日、ボイラの動産評価を行う機会がありました。工場や病院、ホテルなど、熱源が必要な大きな施設にはボイラが利用されていることが多くありますが、直接目にする機会はありませんでした。
ボイラとは密閉容器の中に水(または特殊な油などの熱媒)を入れ、これを加熱することによって、「温水」や「蒸気」を発生させるための機械設備です。そのためボイラの設置は①温水を利用する場合、②蒸気を利用する場合の2パターンに分かれます。
温水を目的とする場合、「セントラルヒーティング」という暖房設備が代表的です。特に寒冷地の戸建住宅で広く採用されています。大規模建物ではボイラが使用されることが多い一方、戸建住宅では温水のみを必要とする場合に温水ヒータが使われることもあります。
蒸気を目的とする代表的なものには火力発電設備があります。ボイラ内で燃料を燃焼させることで発生した水蒸気を用いてタービンを回転させ、発電を行います。また、蒸気機関車も同様に、発生した蒸気でシリンダを動かし、車輪を回転させて列車を動かします。

今回の動産評価で評価対象となったボイラは、温水と蒸気の両方を目的として設置された超大なボイラです。そのため、発電設備や配管など複数の資産と一体利用することが想定されました。また、超大なボイラは一般に中古市場で流通することは考えにくいため評価手法はコストアプローチのみを採用しました。
ボイラは技術革新がほぼない機械設備と言われており、超大なボイラは高い燃焼能力を持つ一方で維持費も多くかかります。一方で小型ボイラは燃焼能力も小規模にはなりますが、熱効率が良かったり、維持費が抑えられたりといったメリットがあります。そのため、対象となる動産の個別評価だけでなく不動産部分も含めた様々な資産との関連性も検討することで、対象資産の価値を正しく導き出すことができるのだと思いました。今後も広い視野を持って動産評価に臨みたいと思います。
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