法務局資料の見方~登記記録の基本、不動産登記とは~
不動産に携わるにあたって、法務局資料にどのような情報が記載してあるのかを理解し、またその意味について知っておくことは非常に重要なポイントです。注意すべき点やコツについて解説していきます。 不動産登記とは 不動産登記制 […]
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鑑定や評価業務の現場で得られた知見、専門家の視点、実務に役立つヒントなどを、コラム形式でわかりやすくお届けします。
登記事項証明書(謄本)の表題部には、物理的な情報(土地の所在や性質、建物の構造や用途など)が記載されており、「どこにあるどのような不動産なのか」を読み取る事ができます。謄本に記載されている内容は不動産登記法で定められているので、謄本の読み方を覚えたうえで表題部に記載されている情報に違和感を覚えるということは、現況と謄本の内容に相違がある等の注意すべき問題が隠れている可能性があります。
土地は1筆(ぴつ・ふで)と数えられ、1筆毎に地番が付されます。① 原因およびその日付 分合筆の背景等が記載されています。分合筆の背景を遡ることでその当時の所有者から土壌汚染の端緒の確認の参考にもなります。② 所在、地番 対象地の位置(地番)が記載されています。一般的に住所と呼ばれている「住居表示(住居表示に関する法律に基づき一定の方法に従って表示する番号)」とは異なりますので注意が必要です。③ 地目 地目には23の区分が定められています。土地1筆につき23の区分から1つだけ選ばれて記載されます。ただし、あくまでも登記上のものであるため現況と異なるケースは多々見受けられます。④ 地積 水平投影面積(真上から見た面積)により㎡を単位として記載されます。なお地目によって小数点以下の表記に違いがあります。古くからある土地では実測面積と公簿面積とが乖離するケースは多々見受けられます。
建物には登記要件が定められており、「外気分断性」「定着性」「用途性」の3つを充足する建物は登記が必要です。3つの要件を充足していて登記をしていない建物は「未登記建物」と呼ばれます。また、現況は建物が無いが対象地番上に建物登記が存在する場合「滅失未了建物」と呼ばれます。① 原因およびその日付 建物の新築年月日や増築年月日が記載されています。② 表題部所有者 所有権登記がない(保存登記をしていない)不動産の表題部に記載されます。なお保存登記をすると自動的に抹消されます。③ 所在 建物が存在する地番が記載されています。建物謄本の情報しかない場合等において、その所有者の所有する土地の範囲を確定する際に参考になります。④ 家屋番号 基本的に地番と同じ番号が付されています。調査建物の家屋番号が「100番2の3」等の枝番が設定されている場合、滅失未了の建物登記が残っている事に留意する必要があります。⑤ 種類 土地と異なり区分は定められていません。また「居宅 車庫」等、用途に応じて2以上の種類が記載される場合もあります。尚、謄本上「車庫」と記載されているのに、現況では車庫が見当たらないという場合、居室にリフォームされている可能性があるため、容積率オーバー等の違反建築物であるか否か注意が必要です。⑥ 構造 「建物の主な部分の構成材料」「屋根の種類」「階数」の順番に記載されています。なお階数について、建築計画概要書などの資料と異なるケースがあります。これは建築基準法や不動産登記法等によって階数の数え方が異なるからであってどちらも間違いではありません。自身で現況と各種資料を見比べて判断することが重要です。⑦ 床面積 各階ごとに壁等の中心線で囲まれた部分の水平投影面積により㎡を単位として記載されます。なお、建築計画概要書などの資料と数値が異なるケースがあります。これも階数と同じく建築基準法や不動産登記法等によって算出方法が異なるからであってどちらも間違いではありません。自身で現況と各種資料を見比べて判断することが重要です。
敷地権とは、区分所有法に規定される敷地利用権(専有部分を所有する為の敷地に対する権利)を登記したものであって、専有部分と分離して処分することはできません。
一般的に建物は土地がないと存在できないと考えられます。(土地のない建物は空中に浮遊して存在することとなっていまい、現実的にありえません)区分所有建物も同じく土地がないと存在できませんので、区分所有建物が存在するための権利ともいえます。
敷地権と敷地利用権
敷地利用権は区分所有法上の言葉で、敷地権とは「敷地利用権」を登記した場合によばれる不動産登記法上の言葉です。
松橋 卓嗣
※ 本コラムは「JA金融法務 No.560 ⁄ 2017年7月号」に寄稿したものを要約しご紹介したものです。
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